「お風呂に入る」という行為の目的は
身体の汚れを落とすためだけではありません。
もっと言うと、身体の洗浄以外の目的の方が、
とても重要なのです。
癌や脳卒中などの大きな病気を患う人や、
インフルエンザや風邪などの感染症にかかりやすい人に
日常生活のヒアリングを行うと、多くの方が普段入浴を
していないと答えます。
では、『お風呂に浸かる』本当の目的とは何でしょう?
① 体温を上昇させる
入浴の目的は、末梢の血液やリンパ液の循環を良くし、
体温を上昇させて、病気を予防すること。
この場合、やはり湯船の温度は少し高めを心がけたいです。
最低でも40℃から、無理のない程度に43℃くらいには上げられると良いと思います。
もちろん、もっと熱いお風呂が好きな方はやけどしない程度で上げていくといいでしょう。
昔、半身浴などが流行りましたが、これはリラックスするためにはいいですが、
ぬるめのお湯で長く浸かっていても、身体を芯から温める(深部体温を上げる)
ことができません。また、上半身が冷えることで、乳がん予防に繋がりません。
入浴は、少し熱めのお湯で、肩まで(できれば顎が付くくらい)しっかり浸かる
よう心がけてみてください。
② 身体に水圧をかける
水圧をかけることによって、浮腫んだふくらはぎなどに溜まった
疲労物質を体内に戻して、腎臓で濾過し、排泄を促します。
膀胱などにも水圧がかかるため、お風呂に浸かるとおしっこをしたくなるのは
このためです。
1日の終わりに疲労物質をしっかり排出する、溜め込まないというのは
健康でい続けるためにとても大切なことなのです。
③ 重力から解放される
浮力によって重力から解放されることにより、
造血能(血を作る能力)がアップします。
しっかりと新しい血液を作れば、免疫力も上がりますし、
貧血の解消にもつながるかもしれません。
現代人の平均体温は約60年前に比べて0.75℃も低いそうです。
現代人にガンが増えたのも、ひとつには体温の低下が原因であるとも言われています。
病気にならない生活習慣に変えていくこと。
日々の生活の中で、積み重ねていきたいですね。