この時期感染症の不安などから、「免疫力を上げましょう」
とあちこちで聞かれるようになりましたね。
免疫力UPのためには、いったいどんな食事を心がければよいのでしょう。
免疫力の高い身体の状態とは
まず、そもそも「免疫力の高い人の身体」というのは、
そうでない人と比べて、どういう状態のことを言うのでしょうか。
免疫力が高いというのは、ようは外敵と戦うエネルギーが十分あるかどうか
ということ。
基礎代謝と言われる、生きている上で最低限必要となるエネルギーの他にも、
食事に使われるエネルギー（食事誘発性熱産生）や、歩いたり、
家事をしたりなど、身体を動かすために使われるエネルギー（活動代謝）など、
私たちの身体はすべての活動において、エネルギーを必要とします。
食べ物や吸い込む空気などによって、体内に入ってくる菌（ウイルスと言われるものも含む）や
毒（添加物、環境ホルモン、人口ホルモン、農薬、化学物質など）などを、
やっつけたり、体外に排出するためにも、もちろんエネルギーが必要となります。
現代人は、PUFA（多価不飽和脂肪酸）や糖質制限、塩分カットの影響で、
エネルギー代謝がうまく回っていない人が大変多く、しっかり食事をしているようでも、
それが使えるエネルギーになっていないのです。
冷え性の人、疲れやすい人、すぐ風邪やインフルエンザにかかる人などは、
その代表的な例です。
免疫力の高い人は、エネルギー代謝がとても良く回ているので、
体温も高く（平熱37℃ぐらい）、疲れ知らずでパワフルに活動し、
また、インフルエンザなどの感染症の原因が体内に侵入しても、
その余剰エネルギーでやっつけてお掃除してしまうので、
感染することなく終わります。
食事で免疫力を上げるには？
先ほど少し述べたように、PUFAの摂取、糖質制限、塩分カットは、
結果的に代謝の低い身体を作り出し、免疫力を下げることになります。
ですから、
① PUFAの摂取をやめる
② 糖を十分に取る
③ 塩をしっかり取る
が、非常に重要な食事療法のカギとなります。
それぞれがどうして良いのか？悪いのか？というのは、
今後別々に記事にして行くとして、ここでは食事に何をどのように
取り入れればいいかご説明します。
PUFAフリー
オメガ３（魚油、亜麻仁油、えごま油など）や
オメガ６（コーン油、大豆油、グレープシードオイルなど）の油の摂取をやめるために、
炒め物や揚げ物を積極的にやめましょう。
どうしても油を使って調理したい場合は、上質のココナッツオイルやバターなどの、
飽和脂肪酸を使用するとよいでしょう。
単糖を摂る
3大栄養素の糖は、すべてにおいてのエネルギーの材料です。
糖質はしっかり選別し、「良い糖」は積極的に取り、
そうでない糖質（化学甘味料、白砂糖、果糖ブドウ糖液糖など）を避ければ、
太ることもありません。
「良い糖」の中でも、単糖を多く含む蜂蜜は特にオススメです。
単糖は消化分解にエネルギーを費やす必要がないので、すぐに使えるエネルギーとなります。
また、蜂蜜にも多く含まれる果糖は、ブドウ糖の代謝を効率的に行うために活躍してくれます。
他にも甘い果物や、黒糖なども質の良い糖として積極的に取るといいでしょう。
塩を摂る
人間にとって大切なミネラル分を含む塩も、十分に摂取しなくてはなりません。
「塩分カット」するべき塩というのは、卓上塩などのいわゆる食塩（塩化ナトリウム）です。
これを混同しないでいただきたい。
天然のお塩は、取り過ぎて病気を引き起こしたりすることはありません。
海水を汲み上げ、太陽の熱だけで作られた天日塩は一番お勧めです。
なければ釜で海水を煮詰めた加熱のものでも良いでしょう。
岩塩も天然塩ですが、ミネラル分が海水塩に比べて少ないので、
やはり天日塩の方がお勧めです。
バランスの良い食事
やはり心がけたいのは、バランスの取れた食事です。
この「バランス」というのが難しいかもしれませんが、
例えば、お肉が良くないとか、野菜は身体に良いからとか、
どこかに偏った食事をあまりしないようにするということです。
細かいことを言えば、その人（個々）の今の身体の状態や、
もともと持って生まれた性質によって、より取った方がいいもの、
できるだけ避けた方がいいもの、というのは存在します。
しかし、お肉もお魚もお野菜もまんべんなく取り、季節を意識した食事、
食材に適した調理方法を選ぶことによって、身体は上手にバランスを取れるようになっているのです。
偏ったもの、不自然なもの（抽出したものなど）を避け、
あなたの身体が美味しいと感じるものを摂取することが、
免疫力UPに繋がります。
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